雪が降る寒い地域でトラックを運転するにはスノーワイパー(冬用ワイパー・雪用ワイパー)が欠かせません。
一般的なワイパー(夏用ワイパー・雨用ワイパー)では雪をしっかり拭き取ることができず、視界が悪くなってしまいます。安全運転につなげるためにも、降雪シーズンに入る前にスノーワイパーの準備をしておきたいところです。
今回はスノーワイパーの特徴や一般的なワイパーとの違いについて解説します。またトラックのスノーワイパーの選び方や交換のタイミングについても解説していますので、ぜひ参考にしてください。
著者紹介
ジェットイノウエをはじめとするトラック用品・トラックパーツを取り扱うオンラインショップ「トララボ」の商品担当です。冬用のスノーワイパーをはじめ、トラックドライバーの皆さまを応援する様々な商品を紹介しています。
トララボを見てみる降雪時に使用するトラックのスノーワイパーとは?
スノーワイパーとは降雪や外気温が低くなる地域で使用するワイパーです。
一般的にトラックや乗用車に装着されているワイパーは、雨用ワイパーや夏用ワイパーと呼ばれる種類です。一般的なワイパーは雨を拭き取るには適していますが、雪をしっかり拭き取るには適していません。
そのまま走行してしまうと、雪で視界を遮られるだけでなく、ワイパーの劣化にもつながってしまいます。 こうした地域で使用するのがスノーワイパーです。
冬用ワイパーや雪用ワイパーといった名称でも呼ばれており、寒冷地や降雪地域を走行する際に凍結や低温による払拭機能の低下を防止してくれます。
なぜスノーワイパーを使用する必要があるのか
降雪地域ではなぜスノーワイパーを使用する必要があるのか、もう少し深掘りしてみましょう。
スノーワイパーを使用する理由として、次のような理由が挙げられます。
・走行中の視界が悪くなる
・ワイパーが凍り付いて動かくなる
・ワイパーの寿命が縮んでしまう
まず走行中の視界が悪くなる点が挙げられます。一般的なワイパーでは雪をしっかり拭き取ることができません。そのまま走行してしまうとフロント部分に雪が残り視界が悪くなるほか、ビビリ音の発生やガラスが傷付く原因にもなります。
またワイパーの支持金具が凍り付いてしまい動かなくなる恐れがあります。走行中にワイパーが止まってしまえば、重大な事故に繋がる恐れがあるため、しっかりと対策が必要です。
最後に一般的なワイパーは寒冷地の環境での使用を想定しないため、ゴムや支持金具の劣化が早くなります。頻繁にワイパーを交換するとコストや労力が発生するだけに、見逃せないポイントです。
スノーワイパーと一般的なワイパーの違いは?
では、スノーワイパーと一般的なワイパーの違いはどこにあるのでしょうか。
・凍結防止のために支持金具部分がゴムで覆われている
・ワイパーゴムが厚めに設計されている
・耐候性に優れたゴムの素材を使用している
まずスノーワイパーでは支持金具が凍り付いてしまわないように、金具部分がゴムで覆われています。金具部分が露出しないため、凍結防止剤によるサビの発生も予防。また一般的なワイパーに比べ可動部分を少なくすることで、凍結時の不具合の発生を防止する工夫が施されています。
ワイパーゴムが厚めに設計されているのもスノーワイパーの特徴です。これはゴムの凍結を予防し、ちぎれや拭きムラを減らすための工夫です。
その他にも、ゴムの素材には低温時でも硬くなりにくい素材を使用し、耐候性(天候がもたらす要因に対する耐久性)に優れています。
トラックのスノーワイパーの選び方と交換のタイミング
トラック用のスノーワイパーを選ぶ際は「適合車」と「ワイパーの種類」を確認するのがポイントです。適合車は商品ページに記載されている適合表から調べることができますが、種類にはどのような違いがあるのでしょうか。
スノーワイパーの種類
スノーワイパーには大きく3つの種類があります。
【撥水タイプ】 撥水タイプはガラス面に撥水効果をもたらすラバーを使用している種類です。ワイパーの作動時に撥水被膜を作ることで、雪はもちろん雨も拭き取りやすくします。
【グラファイトタイプ】 グラファイトとは炭素粒子を意味する言葉です。ラバーの表面にグラファイトがコーティングされており、ガラスとの摩耗を抑制。拭き取り残しやビビリ音の発生を抑えてくれます。
写真(上):グラファイトコートラバーを採用した商品は、低温時でもバツグンの払拭性能を発揮します。
【ノーマルタイプ】 ノーマルタイプは標準的なスノーワイパーの種類です。もっとも安価に入手できるため、コストパフォーマンスに優れています。ワイパーの交換頻度が多い場合はノーマルタイプがおすすめです。
気温が低下する前の早めの交換がおすすめ
一般的なワイパーからスノーワイパーへの交換は、天気予報を参考にして早めに交換するのがおすすめです。スタッドレスタイヤへ履き替えるタイミングで一緒に交換しておくと、忘れることがないでしょう。
またスノーワイパーは冬場だけでなく、年間を通して使用できます。常時スノーワイパーを使用しても構いませんが、その分劣化が早くなってしまいます。
スノーワイパーは一般的なワイパーに比べ3~4倍程度と価格も高価なため、気候の変化に応じてスノーワイパーと一般的なワイパーを使い分けると出費を抑えられます。
「フェスコ 雪用ワイパーブレード SWシリーズ」なら厳寒地のトラック走行も安全
トラック用のスノーワイパーをお探しなら、「フェスコ(FESCO) 雪用ワイパーブレード SWシリーズ(Uフック)」がおすすめです。マイナス40℃の厳寒地でもスムーズな拭き取りを実現。雪の詰まりや拭きムラがなくクリアな視界を保ちます。
ワイパーゴムにはグラファイト素材を使用。撥水効果やビビリ音の解消など快適な拭き心地でトラックの安全走行をサポートします。 両端キャップ部は完全気密処理を施しているので、内部への水滴侵入や凍結を予防してくれます。
Uクリップとカバーのダブルロックシステムを採用しているので、猛烈な吹雪でもしっかりとワイパーをホールドしてくれます。